FC2ブログ

伊藤詩織★Black Box ブラックボックス …………安倍礼讃本『総理』の著者にレイプされた!真実を追求する。

20171026

20171027blacboox.jpg


 ようやくベッドからぬけだした私は、パニックで頭が真っ白になったまま、部屋のあちこちに散乱していた服を拾いながら、身に引き寄せた。下着が見つからなかった。〔…〕

 すると、山口氏は、
「パンツくらいお土産にさせてよ」
 と言った。
 それを聞いた私は全身の力が抜けて崩れ落ち、ぺタンと床に座り込んだ。
〔…〕

「今まで出来る女みたいだったのに、今は困った子どもみたいで可愛いね」
 と山口氏が言った。

 一刻も早く、部屋の外へ出なければならない。パンツをようやく渡され、服を急いで身にまとった。


★Black Box ブラックボックス |伊藤詩織 |文藝春秋 |2017年10月|ISBN:9784163907826 |◎=おすすめ

  記者会見の席では「リクルートスーツを着るように」と、ベテランジャーナリストの清水潔から助言される話がでてくる。だが彼女は「絶対に着ません」と答える。

 ――ただ私は、「被害者は白いシャツを着て、ボタンを首元まで留めて、悲しそうにしている」
という、誰かが作り上げた偶像を壊したかったのだ。何を着ていようが、着ていなかろうが、責められてはいけないし、それが被害に遭った理由にされてはいけない。
 今後も、勝手に決められた「被害者」のイメージの中で生きるなんて、私は絶対に嫌だし、そんなのは間違っていると思う。
(本書)

 このきりりとした毅然たる姿勢のシーンこそ彼女そのものである。そのピュアなところが、同時に危うさでもある。

 彼女はジャーナリストとして海外で働く場を探しており、そのあっせんをエサに薬を入れ酒を飲ませホテルへ連れ込みレイプに及んだ上掲の山口氏とは……。当時TBSワシントン支局長の山口敬之。著書に安倍晋三礼讃本『総理』(肩書はジャーナリスト)、『暗闘』(肩書はフリージャーナリスト・アメリカシンクタンク客員研究員)がある。

 自分の中で真実と向き合えないのならジャーナリストになる資格はない、“私が私であるために”決断し、レイプ被害を警察に届け出る。ながい紆余曲折があり、やがて高輪署捜査員A氏から、山口氏がアメリカから帰国するので成田空港で逮捕します、との連絡が入る。だが、逮捕されることはなかった。

 中村格警視庁刑事部長からストップがかかる。のちに彼女は「なぜ逮捕を取り止めたのか」を訊くため中村氏を訪ねる。

 ――出勤途中の中村氏に対し、「お話をさせて下さい」と声をかけようとしたところ、彼は凄い勢いで逃げた。人生で警察を追いかけることがあるとは思わなかった。(本書)

 また山口氏は「北村さま、週刊新潮より質問状が来ました。伊藤の件です」というメールを誤って「週刊新潮」編集部へ送る。北村とは北村滋内閣情報調査室内閣情報官である。本書には、「官邸重用の警視庁刑事部長、昭恵夫人、北村氏と、山口氏の周囲に総理周辺の名ばかり挙がるのは偶然だろうか」とある。

 山口敬之『総理』を読んでいないが、成毛眞『この自伝・評伝がすごい!』で紹介されており、当方の感想をブログで書いている。

 彼女が本書を書いた主旨は、“魂の殺人”であるレイプについての法制度、警察・検察、医療機関の対応の不備を指摘するとともに、「司法がこれを裁けないなら、何かを変えなければならない」と以下のことを伝えたいのだ。

 「この国には「レイプ」についてオープンに語ることをタブー視する人たちがいる。そういう人たちは、誰から、何を守ろうと言うのだろうか」と意識の改革を訴え、「隠れなければいけないのは被害者ではない」として……。

 ――今まで想像もできなかった苦しみを知り、またこの苦しみが想像以上に多くの人の心の中に存在していることを知った。同じ体験をした方、目の前で苦しむ大切な人を支えている方に、あなたは一人ではないと伝えたい。(あとがき)

成毛眞★この自伝・評伝がすごい!…………☆山口敬之『総理』や安倍を褒めようとしたが、できなかった(成毛)

関連記事
スポンサーサイト

trackback

隠れなければいけないのはレイプ被害者ではない! :半歩前へ

▼隠れなければいけないのはレイプ被害者ではない!

力づくで強姦されてもみんな、泣き寝入りをしてきた! :半歩前へ

▼力づくで強姦されてもみんな、泣き寝入りをしてきた!

コメント

非公開コメント
プロフィール

koberandom

Author:koberandom



http://koberandom.o.oo7.jp/a-kensaku/index-zen-sakuin.html

Azensakuin_3

最新記事
カテゴリ
平成引用句辞典2013.02~
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR

Pagetop