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2018. 04. 02  
2018.04.02六輔五七五


 俳句をすすめられ、俳句を楽しむようになったら、作詞が出来なくなっちゃたんですね。作詞ができなくなるということは、作詞をしなくなる。
 作詞をしなくなるということは、著作権料が入らなくなるんですね。

 どうして作詞をやめなんですか、と言われるけど、俳句は削って削って削って削って、

作詞は足して足して足して足してという、その両方を使いこなせなくて。


俳句を作りながら、長い唄を書けたらそれは幸せだと思いますが、そうはいかず作詞家は廃業。

――「東京やなぎ句会をひと言でいうと」(2009年7月)


◆六輔 五・七・五|永六輔|2018年1月|岩波書店|ISBN:9784000026031|△

 当方が句友をもたずに俳句を始めたころ、江國滋の本で東京やなぎ句会を知り、俳句の楽しさは実は句会にあると分かった。その東京やなぎ句会は入船亭扇橋を宗匠に1969年に始まった。永六輔はそのメンバーで、その第1回から2015年までの2,000句余りを家族が選び、詠まれた年代順に収めたのが本書である。

 その12人の仲間は、学徒出陣、学徒動員、学童疎開を経験した年代で、正岡容の門下生、麻布中学の卒業生、早稲田閥、俳優閥、噺家閥など入り組んだ仲間構成になっている。その豪華なメンバー12人は、以下の通り。ちなみに亡くなられた順に並べた。

1 神吉拓郎(尊鬼)1928~1994
2 三田純市(頓道)1923~1994
3 江國 滋(滋酔郎)1934~1997
4 小沢昭一(変哲)1929~2012
5 桂 米朝(八十八)1925~2015
6 入船亭扇橋(光石)1931~2015
7 加藤 武(阿吽)1929-~2015
8 大西信行(獏十)1929~2016
9 永六輔(並木橋→六丁目)1933~2016
10 永井啓夫(余沙)1927~
11 矢野誠一(徳三郎)1935~
12 柳家小三治(土茶)1939 ~

 当方の勝手な憶測だが、永六輔はこの句会でもっとも成績の悪かった一人ではないだろうか。たしか歳時記を持ったことがないとか。だが慶弔俳句はそれなりにいい句が多い。

  父・忠順に寄せて
浅草や通夜に新酒の供え物
  神吉拓郎追悼句
哄笑も微笑もあって友偲ぶ
三田純市追悼句
飄々とあの世へ秋の杖をひく 
 変哲さんを偲んで
野良犬の餌づけ猫背の大道芸
  米朝さんを偲んで
八十八を五七五で偲ぶ秋
  妻・昌子に寄せて
看取られる筈を看取って寒椿
 自句自讃、一句だけ選べと言われたら、この句です。あとはロクな句がありません。(以上、本書)
 
「この句会で俳句を作らなきや、どんなに楽しい会だろう」(小三治)といい、半世紀近く続いた東京やなぎ句会も終わった。

 当方の好きな句。

   蟻・・・・・・・・・・・・・・ちゃんと一列
 なかんづく厠の暦古りにけり
 荷風忌に老醜老獪つどいけり
 その昔座れば牡丹今立てず
 字足らずのまま生きてきて子規忌


江国滋★おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒
小沢昭一□俳句で綴る変哲半生記
桂米朝◎桂米朝句集
東京やなぎ句会■ 友あり駄句あり三十年
東京やなぎ句会◆五・七・五――句宴四十年
東京やなぎ句会◎楽し句も、苦し句もあり、五・七・五──五百回、四十二年






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